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損をしないアパート投資売却術

ケース3 出口戦略

既にアパート投資物件をお持ちの方の中では資産を整理する意味で、一部または全部の売却を考えていらっしゃる方も多いと思います。
不動産は株式や債券などのようにすぐに現金化できるものでは無いので、換金性という意味では少し時間がかかる資産です。
不動産投資は10〜20年という長期間の投資が普通ですが、不動産の価格が上昇したタイミングを見計らって、「ココだ!」という時にうまく売却してキャッシュポジションを増やしておくという選択肢もあります。
それでは、損をしない売却方法をいくつかご紹介いたします。

所有期間が5年を超えてから売却すると得

土地や建物を譲渡(売却)した場合、総収入金額(売却価額等)から取得費や譲渡費用を控除した金額がプラスであれば、譲渡所得として所得税や住民税の課税対象になります。
買ったときより安い金額で売却した場合は、譲渡益税はかかりません。

アパート投資物件を売却した時に売却益が出るケースとしては、相続等で親が長期間所有していた場合や買った時期が昭和40〜50年代くらいに安価で手に入れた場合がほとんどだと思います。
売却益が出たときは下記表のような譲渡所得税がかかってきます。
5年超の長期譲渡の方が約半分の税金で済みます。

譲渡した年の1月1日における土地や建物の所有期間 所得税・住民税率
短期譲渡 5年以下 39%
長期譲渡 5年超 20%

ただし、居住用財産である土地や建物については、特別控除として3,000万円を控除することができます(3,000万円特別控除。例えばアパートの1室をご自分で居住されている場合)

不動産を売却するときに、他にかかる経費といえば、
・仲介手数料
・印紙代
・抵当権抹消費用(不動産に抵当権が設定されている場合)

また、契約の内容によっては「土地の測量費用や建物の修繕費用、解体費用等」が考えられます。
仲介業者さんに売却後、手取りでどれだけ残るのか計算してもらっておくとよいでしょう。

高く売却するためのコツ

アパート投資物件を売却するときに少しでも高く売るためには最低限、次のことを実行しましょう。
・空室があれば、なるべく満室に近い状況にする。
・室内外の清掃をまめにして、第一印象を良くする。
・入居者の滞納やトラブル等、問題がある場合は解決しておく。
・境界確定の測量等が入る予定のときは、近隣住民との関係を良くしておく。
・投資用物件の実績や営業力があり、信頼のおける仲介業者に依頼する。

仲介業者の選択は?

上記の中で、やはり一番重要なこととして仲介業者の選択であると思います。

アパート投資物件は、一般住宅のように案件数としては多くないので、仲介業者さんによっては取り扱いに慣れていないことがあります。
また、賃貸専門の管理会社等よりも、売買の経験豊富な業者さんのほうがよいでしょう。

一部の大手(上場している)業者さんでは、売却依頼を受けても自社の少ないお客様からだけで買い手を探そうとするので、当然ですが売却するまで時間がかかります。
物件の情報を他の仲介業者に流さないため、たとえ他の仲介業者経由で希望価格の満額で買い手が現れたとしても、それより安い価格で買付を入れた自社の買い手を優先させます。
(仲介手数料が売り手と買い手から両方とれるからです。)

これでは売り手は満額で売れる機会を逃され、明らかに売り手の方は損をしてしまうことになりますがそういった報告は一切されません。
すべて自社の利益が最優先となってしまうのです。

なので、大手業者だから必ずしも高く売ってくれるとは限りませんので注意が必要です。

アパート投資物件を得意としていて、細かいことでも親身に相談にのってくれる仲介業者さんを 日頃からキープしておくことです。

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